先日、私の地元大分で販売中の気になるマンションのモデルルームを何軒か訪ねてみました。
ひと昔前までは、何かのついでにモデルルームに立ち寄っても、そのマンションの概要や間取、価格、販売状況等がわかるパンフレットを気安く入手することができました。しかしながら、昔と異なり今では、モデルルームに簡単には行けない仕組みになっており、どこのモデルルームも「冷やかしお断り」というような雰囲気が漂っています。
モデルルームに行くには、まず、予約が必要です。人気のマンションは1週間以上予約がとれないこともあります。そして予約がとれ、指定の日時にモデルルームに着くと、きれいな個室に案内されます。個室では、住所、氏名、年齢のほかに、購入目的、家族構成、持家の有無、年収等、結構な量のアンケートに答えなくてはなりません。アンケートを終え(書き終え)、しばらくすると、いよいよ営業担当者の登場です。この待ち時間が思いのほか長く、担当者は事前にアンケートを読み、ネットなども活用し、来客者の考えや素性を把握の上、様々な質問をしてきます。そうなると、30分以上は個室で話し込むことになります。モデルルームの仕様を細かくチェックし、プロモーションビデオを見たりすると、1時間を越えてしまうこともよくあることです。私は2時間近く要してしまったこともありました。

最近のマンション販売は、販売期間を数期に分けて行うのが一般的です。モデルルームを開設して間もない頃は、大まかな価格水準が決まっているだけで、正確な価格が決まっていない場合もあります。このような場合、担当者は来客者の反応をみて、販売価格決定の参考にしたりもします。また、資金力のある大手デベロッパーは特にその傾向が強いのですが、期間を十分とって販売を行います。彼らの理想は、建物完成後5~10%程度の売れ残りがあることのようです。なぜなら、すぐに完売してしまうということは、価格設定が安すぎた、すなわち、本来得るべき利益を失ったと判断されるからだそうです。そのため、第一期の販売状況が想定よりも好調なマンションでは、第二期以降の販売価格を当初予定価格より引き上げるようなことも平気で行います。その結果、条件は全く同一であっても販売時期によりマンション価格が異なるケースが発生します。
このように最近のマンション販売は、販売状況が好調なこともあり、売主主導で行われることが多いようです。
株式会社不動産経営ジャーナル「週刊不動産経営」より転載(許諾済)